某全国チェーンの古本屋でアルバイトを始めて数年――

小型店舗ではあるけれど、私は既に某古本屋もしくは総合リユースショップでアルバイトを始めて数年が経とうとしている。今回は、そこで培った買取の大まかな査定基準について記事を書きたいと思う。

 

 

大まかな査定基準と買取出来ないもの

〇査定基準

 

店舗によって若干変わってくるところではあるが、やはり新しい本は当然買取の値段も高くなる。これは私の勤めているチェーン店以外の、他のチェーン企業や個人経営の店でも同様だろう。

 

加えて、ここ数年はISBNコードを使った査定が主になっている(私の働くチェーン企業についての話ではあるが)。ISBNコードとは本の裏表紙に記載されている数字の羅列だ。近くに本があるのなら確かめてみて欲しい。

 

このコードを使い、ネットや古本市場を参考にして実際の買取価格が予め決められている。ただし、年代が古い本に関してはコードが無いことがある。平成に入る少し前の本は、大抵無い。後は雑誌にも無いので、そういったものは発売された時期や保存状態、希少性で判断される。

 

その他、例外も多数あるので上記のようにいかないこともある。店の在庫状況や、需要によって大きく変動することは間々あることだ。特に爆発的にヒットしたコミックは一時的には高値になるが、その後増刷され古本市場に流れ込んでくる。すると買取価格は落ちてしまうのだ。

 

〇買取出来ないもの

 

水濡れ

本自体が濡れてしまっていると売り物にならなくなってしまう。一度濡れてしまうと、乾いても大きなシワになるので買取れない。カバーの隅がほんの少しだけならそのまま買い取るが、半分近くがふやけていると値段を付けられないので注意。

破れ

水濡れと同様、カバーの大きな破れやページの破れは致命的だ。中身が一部、切り抜きされていたりすると即不可になる。角や表面の軽い擦れ程度ならば大丈夫だろう。

ページ折れ(ドックイヤー)

ページの隅を追って、付箋代わりにしている状態のことだ。別名ドックイヤーと呼んだりもする。2,3ページなら問題ないが、半分以上となると大幅に価格が落ちるか、そもそも値段が付けられない。付箋だけならば、強力に粘着されていなければ問題ない。

この他、カバーを裏返して表紙を見えなくしている状態も不可になりやすい。戻した時に、本とカバーの折り目が上手く重ならず、不格好になってしまうからだ。ブックカバーを付けた状態だけなら特に関係ない。

書き込み

ページ文章に線やマーカーが引かれている状態は買取れない。鉛筆で2,3行ならば買取ることもあるが、基本的には即不可になってしまう。参考書やテキストに多い。

シミ、カビ

本を長期間、湿気の多い場所で保管しているとページ全体が黄ばんだり点々が付いてしまったりする。こうなると、布で拭いても落ちないので値段が付かない。ただ、経験上よっぽど酷くなければ買取ることが多い。

カバー・ページ焼け

日に当たる場所へ本を置いておくと、カバーが白くなってタイトルが読み取れなくなってしまう。ページも茶色くなる。こうなると買取れないが、これも程度によるので値段を下げて買取るか、そのまま通常の買取価格で買取ることもある。

スポンサーリンク

 

 

本のジャンルで値段は変わるのか

 

・雑誌

雑誌はジャンルに大きく左右される。ファッション誌などは流行り廃りが早いので、安くなりやすい傾向にある。逆にマニアックな鉄道誌や、年代が変わっても一定の需要のある趣味系の雑誌やムック本は高くなる傾向にある。

ちなみに、ムック本とは雑誌のような装丁をした単行本のことである。雑誌とムック本の大きな違いは、やはりISBNコードが付いているかどうかである。

個人的には編み物系のムック本、着物、皇室関連の写真集などは買取価格の高いものが多いように感じる。

 

・単行本

単行本は第一に新しいものが高い。その次に、時事ネタ系の本は一時的に価格が吊り上がることがある。小説のハードカバー本は文庫本が出てしまうと、一気に値段が落ちる。他のジャンルについても同様だ。加筆・修正され、文庫版がでれば、どうしてもそちらの需要が強くなるからだ。

 

しかし、学術系の本はいつまでも値段が変わらないものが多い。法律・経済系は実際の法律や経済状況が変わると改訂版が出て、前の版の値段は落ちやすい。それでも、10年、100年単位で変わらない理系の定理・法則系は、どんなに版が古くても高額なまま変わらない書籍もある。

 

逆に値段は落ちやすいが、どんどん新しく出てくるジャンルがビジネス書だ。これと合わせて自己啓発本も次々に入ってくる。何冊かパラパラめくってみると、かなり読みやすいように工夫されている本が多い。サラリーマンや大学生が移動時間にサッと読んで売りに来るのだろう。

 

・文庫本

現代小説・時代小説は映画化やドラマ化されたりすると高くなりやすい。後は作家の人気度で変わってくる。だが、人気でも多作の作家になると在庫過多になりやすく、値段も落ちやすい。

学術系―主に岩波文庫・河出文庫・ちくま文庫・中公文庫などは値段が落ちにくい。時折、私自身も買いに行ったりすると、文庫で1000円越えはざらにある。それ相応に、買取の値段も高い。

 

・新書

新書は二種類に分けることが出来る。まず一つは時事ネタを追いかけて出版されるもの。これは旬が過ぎれば買取価格はすぐに落ちる。二つ目は学術系だ。こちらは年代が経ってもあまり大きく変化しにくい。

 

・コミック

コミックは新しければ新しいほどに高くなる。小説と同様に作家やタイトルにも左右されるし、メディアミックス展開されると高価買取になりやすい。その分、メディアミックス作品―映画やアニメが終わってしまうと値段も落ちる。

 

・絵本

絵本は同じ本が何十年と刊行され続けても、値段の落ちないタイトルが多数ある。親も子も小さな頃に読んだ絵本が、書店に並び続けるということも珍しくない。定番のタイトルがあるのだ。

その代わり、小さな子が読むので上記の買取出来ない本になってしまいやすい。ページ破れやカバー無し、知育系の絵本だと付属物が欠けていたりする。クレヨンや色鉛筆で落書きされていたりもする。その点は注意が必要かもしれない。

 

 

買取に行く前に気を付けたいこと

・簡単に埃を払う

本に付着した埃や細かいゴミを軽く拭き取るか、払い落としておくことで見栄えが変わってくる。店員にシミや汚れだと誤解されないための対策だ。それと付け加えるならば、本をパラパラとめくって大事なものが挟まっていないか確認しておこう。

これは私の体験した話ではないのだが、とある人が買った古本に紙幣が挟まっていたらしい。恐らく、栞代わりに使っていてそのまま忘れてしまっていたのだろう。嘘か真か定かな話ではないが。

・天候を把握する

雨が降っている日に持って行って、ずぶ濡れになり本もダメになってしまったという人をたまに見かける。こうならないように、なるだけ天気予報をチェックしておこう。急なゲリラ豪雨に備えて、本を濡れないように軽く梱包しておくのも良い。

梱包は厳重にやらなくとも、本を入れた紙袋の上に新聞紙やタオルなどを詰めておくだけでかなり違ってくる。入れ物も厚手の紙袋や布袋、リュックを選ぶのも手だ。段ボールに入れて閉じておけば尚更安心だろう。

・サイズ別に重ねる

本の種類や大きさごとに重ね、紙袋などに入れることによって移動途中に本がグチャグチャになるのを防げる。持っていく前はきれいだったのに、着いてみたらカバーやページが破れていた、という状況を避けよう。

適当に詰めると、値段が付くものも付かなくなってしまう。それは非常に悲しい事態だ。本のほかに、CD・DVD・ゲームを取り扱っている所ではより慎重に持っていこう。ジャケットやケースは割れやすい。

・キャンペーンと時期の確認

買取サービスを行っているお店では独自にキャンペーンを行う事がある。特に年末の時期は、買取金額UPやお買物券の発行をしたりする。が、やはりその時期は人が集中してやってくる。査定には普段より時間がかかる。

特にキャンペーンには興味が無いのなら、普段から小まめに持っていこう。もちろん、ゴールデンウィーク・夏休み期間・年末を避けて。そうすることで、スムーズに買取を済ませられる。

・18歳未満の方は保護者同伴で

これは買取市場で定められていることなので、ブックオフでもゲオでも18歳未満の方は基本的に買取へ持ち込めない。

理由は古物営業法や青少年健全育成条例によって、ストップがかかってしまうからだ。私自身、詳しくないのであまり突っ込んで書かないが、売られてきた物の中には非合法な手段で手に入れられた商品もある、とだけ言っておこう。

 

 

ちょっとしたことでお値段は変わる

 

さて、ここまで私が経験したことを元にして書いてきたが、いくらか伝わっただろうか。ほんのちょっとしたことで、買取査定額は変わってくるのだ。もちろん、値段は気にしない人もいるだろう。

それでも、少しでも高く値段をつけて状態の良い本を並べる。このことが客と店、双方にとって喜ばしいことだと私は思う。最後になるが、以上のことは私個人の経験によって書かれたもので、時と場所によってその限りではないことを明記しておく。

スポンサーリンク

 

 

ランキング参加中

ブログランキング・にほんブログ村へ

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事